退職給付金と失業手当の違いとは?両方もらえる?わかりやすく解説
「退職給付金と失業手当って、何が違うの?」「両方もらえるの、それともどちらか一方だけ?」——退職後にもらえるお金を調べていると、この2つの言葉が出てきて混乱する方が多いようです。
実はこの2つは、対立する別々の制度ではありません。失業手当は「退職給付金」に含まれる給付の一つ、という関係にあります。つまり、比べるものというより「大きなくくりと、その一部」なのです。
この記事では、退職給付金と失業手当の違いをわかりやすく整理し、両方(正確には失業手当と他の給付を)受け取れるのか、条件や金額はどう違うのかまで解説します。
| この記事の結論・「退職給付金」は退職後に受け取れる公的給付の総称、「失業手当」はその中の一つです。・失業手当と傷病手当金など他の給付を、順番を工夫して受け取れる場合があります(同時受給は不可なものもあります)。・どの給付をどう組み合わせられるかは状況によるため、無料相談で確認するのが確実です。 |
退職給付金と失業手当の違いを一言で言うと
結論から言うと、両者は「包含関係」にあります。
| 退職給付金と失業手当の関係退職給付金(総称) ├─ 失業手当(雇用保険の基本手当) ├─ 傷病手当金(健康保険の給付) └─ 再就職手当(雇用保険の給付) など→ 失業手当は、退職給付金という大きなくくりの中の一つ。 |
つまり、「退職給付金 vs 失業手当」と対立させて考えるのは正確ではありません。失業手当は退職給付金の一部であり、退職給付金という視点で全体を見ると、失業手当以外にも受け取れる給付があるかもしれない、というのが本質です。
退職給付金と失業手当の違い【比較表】
両者の位置づけの違いを表に整理しました。
| 項目 | 退職給付金 | 失業手当 |
|---|---|---|
| 意味 | 退職後にもらえる公的給付の総称 | その中の一つ(雇用保険の基本手当) |
| 含まれるもの | 失業手当・傷病手当金・再就職手当など | 求職者給付(基本手当) |
| 根拠となる制度 | 雇用保険・健康保険など複数 | 雇用保険 |
| 主な窓口 | ハローワーク・健康保険など | ハローワーク |
| 受け取る目的 | 退職後の生活全般を支える | 求職活動中の生活を支える |
このように、失業手当は「求職活動中の生活を支える」目的の給付に限られますが、退職給付金という枠で捉えると、病気で働けない期間を支える傷病手当金など、状況に応じた給付も視野に入ります。
退職給付金と失業手当はなぜ混同されやすいのか
2つが混同される最大の理由は、「退職給付金」が正式な制度名ではなく、複数の給付をまとめた呼び方だからです。広告やサービスの中で「退職給付金」という言葉が使われる一方、実際の手続きでは「失業手当」「傷病手当金」といった個別の制度名で申請します。この呼び方のズレが、「別物なのか、同じものなのか」という混乱を生んでいます。
退職給付金と失業手当は「両方」もらえる?
「両方もらえるのか」という疑問は、正確には「失業手当と、傷病手当金など他の給付を両方受け取れるのか」という意味になります。答えは、条件や順番によっては可能です。ただし、同時に受け取れない組み合わせもあるため注意が必要です。
■ 同時には受け取れない代表例:失業手当と傷病手当金
失業手当は「働ける状態で求職活動していること」が条件、傷病手当金は「病気やケガで働けないこと」が条件です。前提が正反対のため、同じ期間に両方を受け取ることはできません。
■ 順番を工夫すれば、退職給付金と失業手当の両方受け取れる場合がある
たとえば、退職後しばらく病気で働けない間は傷病手当金を受け取り、回復して働けるようになってから失業手当に切り替える、という受け取り方が可能なケースがあります。この場合、失業手当の受給期間を延長する手続きなどが必要になることもあります。
| 受け取り方のイメージ(例)① 退職後、療養が必要な期間 → 傷病手当金を受給② 回復し、働けるようになった → 失業手当に切り替え③ 早期に再就職できた → 再就職手当を受給→ 順番と手続きを誤らなければ、複数の給付を活用できる場合があります。 |
※ 受給できる給付や順番は、加入状況・退職理由・健康状態などにより異なります。組み合わせの可否は個別の判断が必要です。
退職給付金と失業手当の受給条件の違い
失業手当と、退職給付金に含まれる主な給付の受給条件を整理します。
| 給付 | 主な受給条件 |
|---|---|
| 失業手当 | 雇用保険に一定期間加入/働く意思と能力があり求職活動をしている |
| 傷病手当金 | 健康保険に加入/病気やケガで連続して働けない/要件を満たす加入期間 |
| 再就職手当 | 失業手当の支給残日数が一定以上/安定した職業に早期就職 など |
このように、同じ「退職給付金」でも、給付ごとに条件はまったく異なります。自分がどの給付の条件を満たすのかを見極めることが、受け取りの第一歩です。
退職給付金と失業手当の金額・期間の違い
失業手当は「基本手当日額 × 給付日数(自己都合で90〜150日など)」で計算され、求職活動中に受け取ります。一方、傷病手当金は「標準報酬をもとにした日額の約3分の2」を、働けない期間について受け取ります。
受け取れる総額は、どの給付を・どの順番で・どれだけの期間受け取るかによって大きく変わります。失業手当だけを見て判断するのではなく、退職給付金という広い視点で組み合わせを考えることで、受け取れる金額を最大化できる可能性があります。
※ 金額はいずれも個々の状況により異なります。正確な金額は各窓口または専門家にご確認ください。
退職給付金と失業手当はどう組み合わせるべき?迷ったら専門家に相談を
ここまで見てきたとおり、退職給付金と失業手当は「どちらか一方を選ぶ」ものではなく、「失業手当を含め、受け取れる給付をどう組み合わせるか」を考えるものです。とはいえ、条件・順番・期限が複雑で、自分だけで最適な受け取り方を判断するのは簡単ではありません。
「失業手当しか知らず、他の給付を取りこぼしていた」という方も少なくありません。こうした複雑な組み合わせを専門家の視点で整理し、申請から受給までをサポートするのが「退職給付金サポート」です。
| 退職前アドバイザーの特長・社会保険労務士事務所の監修、第一東京弁護士会所属の顧問弁護士が就任・サポート実績 4,500名以上/契約者の97%以上が受給承認・平均受給額 400万円以上(月給30万円で失業手当+傷病手当をサポートしたお客様の例)・返金保証つき・全国対応・顔出し不要でも相談可 |
※ 受給の可否・金額は加入状況や退職理由など個々の状況により異なり、すべての方の受給を保証するものではありません。
退職給付金と失業手当の違いに関するよくある質問
Q. 退職給付金と失業手当はどちらがお得ですか?
A. 比べるものではありません。失業手当は退職給付金の一部です。退職給付金という視点で、失業手当を含め受け取れる給付を組み合わせるほど、総額は多くなる可能性があります。
Q. 失業手当と傷病手当金は同時にもらえますか?
A. 同時には受け取れません。前提となる条件(働けるか・働けないか)が正反対のためです。順番を工夫して両方受け取れる場合はあります。
Q. 退職給付金という制度に申請すればいいですか?
A. 「退職給付金」という単一の窓口はありません。失業手当はハローワーク、傷病手当金は健康保険など、給付ごとに申請します。
Q. どの給付が使えるか自分で分かりますか?
A. 加入状況や退職理由により異なり、判断が難しいケースもあります。迷う場合は専門家に相談すると、取りこぼしを防げます。
まとめ|退職給付金と失業手当の「違い」を理解して、受け取れる給付を取りこぼさない
退職給付金と失業手当は、対立する別々の制度ではありません。退職給付金は退職後にもらえる公的給付の総称であり、失業手当はその一部です。だからこそ、失業手当だけに目を向けるのではなく、退職給付金という広い視点で、受け取れる給付を見渡すことが大切です。
失業手当と傷病手当金などは、順番を工夫すれば両方受け取れる場合もあります。ただし条件や手続きは複雑なため、「自分の場合はどう組み合わせられるのか」を知るには、専門家に相談するのが確実です。まずは無料相談で、あなたが受け取れる給付を確認してみましょう。
本記事は2026年7月時点の情報をもとに作成しています。各給付(雇用保険・健康保険)の制度は改正されることがあり、条件・金額・手続きは変更される場合があります。「退職給付金」は複数の公的給付の総称として用いており、受給可否・組み合わせの可否は個々の状況により異なります。最新の内容は厚生労働省・ハローワーク・各健康保険窓口、または専門家にご確認ください。
監修者:和久田 典宏(わくだ のりひろ)
弁護士/未来創造弁護士法人
静岡県浜松市出身。司法試験合格後、弁護士として企業法務を中心に活動しています。
現在は、経営者との継続的な対話を通じて、契約書の作成・確認、事業上のリスク整理、トラブル予防などを支援。年間200通を超える契約書関連の依頼に対応し、法的なリスクを指摘するだけでなく、事業の実態やビジネスモデルを踏まえた実務的な提案を強みとしています。
主な所属・活動
・東京弁護士会 中小企業法律支援センター
・東京弁護士会 新進会員活動委員会
・日本弁護士連合会 法曹養成制度改革実現本部 広報チーム幹事
主なセミナー・講演実績
・日本M&Aセンター
・AZ-COM丸和・支援ネットワーク
・その他、企業・経営者向け講演多数
